午後2時に始まる高石北斎の野望

ハロヲタのための24のガヴォット第2番イ長調 視神経午前2時  

ストロンチウム90

福島原発の事故がシャレにならない事態をむかえているようで・・・

原発や広島型原爆に用いられている
ウラン235は核分裂すると
質量数が80から160くらいの
多くの核種に分裂し
それぞれが放射線を出しながら
次々といろんな核種に変わっていきます。

半減期の短い核種は大量の放射線を出す反面
寿命も短いので数日でほとんどなくなり
やがて半減期の長い核種が残ってきます。

こうした核種は基本的に原子番号で化学的性質が決まるので
同じ元素の放射能を持たない核種に混じって環境中を移動します
キセノンやクリプトンなどは大気中に広く拡散し
生物にとりこまれることもないので
重大な環境汚染にはならないのですが
厄介なものがいくつか残ります。
ヨウ素131とかセシウム137とかも
生物体内にとりこまれやすいのですが
とりわけイヤなのが ストロンチウム90

周期表を見ればわかるように
ストロンチウムはカルシウムの下にありますから
ストロンチウム90は安定なストロンチウムに混じって
カルシウムと同じように環境中にばらまかれ
水や食物を通じて骨にとりこまれるわけです・
骨には骨髄があり
骨髄には造血機能があるわけですから
白血病になる可能性が出てきます。
そして半減期は約30年
ほぼ生涯にわたって放射能を出し続け
治療することはまずできません

いったん環境が汚染されたら
元に戻すことはまずできないでしょう